特集:
2008/06/03 日記<三菱・ランサーエボリューション>
三菱・ランサーエボリューション
ランサーエボリューション (Lancer Evolution) は、三菱自動車工業が生産・販売する自動車である。
解説
三菱・ランサー|ランサーをベースに、2000ccハイパワーターボチャージャー|ターボエンジンを搭載したスポーツモデルであり、公道走行を前提に快適装備を備えたGSRと、競技用ベースモデルの RS の2グレードで展開されている(VII及びワゴンではオートマチックのGT-A、IXではGTを追加でラインナップ)。通称ランエボ。ただ単にエボと呼ばれたり、モデルを識別するためにエボ○(○は数字が入る)と呼ばれることもある。エボI〜III、エボIV〜VI、エボVII〜IX、エボXでそれぞれベースモデルが切り替わっているため、前から第1世代、第2世代、第3世代、第4世代という言われ方をする。現行のランサーエボリューションは世界ラリー選手権|WRCとの関係が次第に希薄化しているものの、他のモータースポーツカテゴリーではその存在感は健在である。また、VIIIからは海外市場に正式に輸出が開始されるなど、国内外における三菱のイメージリーダーとして位置付けられている。
なお車両盗難に遭うケースが多く、それに伴い任意自動車保険の保険料率も国産車の中ではトップレベルである(2008年現在)。
歴史
ランサーエボリューション
1992年9月発売。型式名"E-CD9A"。通称"エボI"。三菱・ギャラン|ギャランVR-4の4G63ターボエンジンをランサーに移植した初代モデルで、エンジン出力は三菱・ギャラン|ギャランから10馬力|ps高められ、250psであった。WRCに出場する資格を取得する為、ランサーGSR1800に無理矢理ギャランの4G63ターボエンジンとドライブトレインを押し込んだマシンということでパワーとスペックが注目されたが(厳密には車体強度が高めに生産されていた中東向けランサーのシャシーを基に生産されている)、実際には曲がらない四輪駆動|4WD特性が表立ったモデルで粗が目立つのは致し方なかった。ホモロゲーションをクリアさせるのに規定台数を市販する規定に則っての生産で、テレビコマーシャルメッセージ|CMや店頭での販促などは一切無かったものの、販売台数が2500台限定であったために非常に強気な売り方をしていたにもかかわらず、大人気のためわずか2日ほどで完売した。そして、後に更に2500台が追加販売された。
ランサーエボリューションII
1994年1月発売。型式名"E-CE9A"。通称"エボII"。前モデルと同じく販売台数限定。前モデルの問題点を徹底的に改良し熟成させた。大不評だった足回りの見直し、ボディ剛性の強化、トランスミッションのローギアード化、タイヤの幅広化(エボI 195/55R15→エボII 205/60R15)、ホイールベース及びトレッドの拡大、エンジン内部と吸排気にまで手を加え、出力は260psに高められている。前モデルと外観こそ似ているが全くの別物と言っていい程の格段の進化と完全熟成を遂げたモデルであり、この甲斐あって歴代モデルの中でも非常に高い完成度を誇った。惜しむらくは動力性能に比べての極端なブレーキ性能の低さ、タイヤの容量不足である。以後のエボIIIとエボIVでも容量不足は顕著に表れ、この問題が解決されたのはエボVになってからである。
ランサーエボリューションIII
1995年1月発売。型式名"E-CE9A"。通称"エボIII"。ランエボという車は、前モデルのエボIIにおいて高い完成度を誇っていた。その為、基本構造は前モデルのまま、エンジン冷却性能や空力性能の向上を目標とした。その結果、大型のリアスポイラーや大きく開口したフロントマスク等、もはやメーカー純正と呼ぶのもはばかられるチューニングカー並みの過激な外観に生まれ変わった。過激な外観に目を奪われがちだが、当然エンジン内部にも改良が加えられ、270psの出力を達成した。しかし、強大な馬力を出す為に圧縮比を変更(ターボ車の一般的な圧縮比が8〜8.5と言われているなか、市販N/Aエンジン並の9.0という数値になっている)した結果、軽いブーストアップでもエンジントラブルが発生しやすい傾向があった。対策として、圧縮比を下げるためにエボIIのピストンを流用、もしくはカムシャフトを変更し、オーバーラップを多めに取って圧縮圧力を逃がすのが定番のチューニングである。過激な外観とその過激な成り立ちとが相まって、歴代ランエボの中でも人気モデルに数えられ、第一世代の最終形に恥じない出来であった。なお、WRCで活躍したエボIIIは、その強さから他のWRC参戦メーカーからも参考とされた。また、漫画「頭文字D」(アニメ頭文字D|頭文字D Second Stage)でも、主人公の藤原拓海を破った須藤京一の愛車として登場した。須藤京一仕様に搭載されているミスファイアリングシステムは、エボIIIより標準装備された機構だが、ノーマル状態では作動しないように設定されている(レギュレーションの厳しいWRCを有利に戦うため、純正装備としてシステムのみ搭載。他車と比較してターボ径の大きなエボIIIには、特に有効なシステムだったといわれている)。
ランサーエボリューションIV
1996年8月発売。型式名"E-CN9A"。通称"エボIV"。ベースモデルのランサーが前年にフルモデルチェンジしたのを受けて、新しいボディに進化。それに伴い、第一世代からエンジン搭載方向を左右反転させ、トランスミッション内部のカウンターシャフトを廃止。動力伝達効率を高め、あらゆる部分で全く違うマシンに進化した。特筆すべき点は、旋回を容易にする目的で採用された、左右の後輪への駆動力を制御するAYC|アクティブ・ヨー・コントロール。これにより、エボIIIに比べて大幅にコーナリング性能を高めた。しかし、エボIVに搭載されたAYCは、異音が発生するトラブルの発生が多かった。対策としてはAYC用オイルの交換やAYCの調整(俗に擦り合わせと呼ばれた)にて一時的に異音を無くす事ができたが、HKS関西サービスがコンパクトLSDを発売するまでは、根本的な対策手段が無かった。その為、サーキットやジムカーナ等の競技用途では、フロントにヘリカルリミテッド・スリップ・デフ|LSD、リアに1.5WAY機械式LSDが装着されたRSというグレードが指名買いされた。ちなみに、GSRのフロントデフにはオープンデフが装備されている。エンジン出力は鍛造ピストン、ツインスクロールターボの採用、二次エア供給システム及びタービンのノズル面積アップ、ブースト圧のアップにより、国内自主規制値の280psに到達した。前述の鍛造ピストンはブーストアップに対して脆い傾向にあり、エボVでは鋳造ピストンに戻された。このため、エンジンのオーバーホール時にエボV以降のピストンに入れ替える対策を行うオーナーも存在する。車体のデザインはエボIIIでリアスポイラーを大型化した結果、フロントが浮き、リアが沈み込むという状況があった事を考慮し、前後の揚力バランスを考えた設計がなされており、浮き上がることがないゼロリフト、空気抵抗係数(Cd値)は0.30という性能を得ている。歴代のエボ同様に限定生産という形を取ったが、ライバルであるスバル・インプレッサ|インプレッサにも注目が集まった事と、増加した車体重量に対してタイヤなどの足回りに余裕が無かった事や、価格が上昇したにもかかわらず販売台数の追加という強気な販売を行った結果、在庫がだぶつく現象を起こしたが、なお人気車としての地位は揺らいではいない。ランエボシリーズの中では、比較的スッキリとしたデザインであったこと、5ナンバーサイズとしては最終モデルであることなど、それを好むユーザーも少なくないという。
ランサーエボリューションV
1998年1月発売。型式名"GF-CP9A"。通称"エボV"。エボV以前のモデルのランエボは、動力性能の高さに比べ、操縦性能が低い事が欠点であった。その欠点を払拭すべく、又1997年にWRCがWRカー規定に移行したWRカーに対抗すべく3ナンバーサイズとなる車幅1770mmのワイドボディを初めて採用し、幅広タイヤの装着(エボIV 205/50R16→エボV 225/45R17)、アルミ鍛造ロワアームの採用、フロント17インチ4ポット・リア16インチ2ポット対向のブレンボ社製キャリパー、角度調整式リアスポイラーを装備、タービンもノズル面積アップ(エボIV 9cm²→エボV 10.5cm²)、馬力は工業製品の自主規制|自主規制値一杯の280馬力に収まっているものの、ブースト圧のアップによりトルクもエボIVから+2kgmの38.0kgmに高められている。ブレンボキャリパーの採用、フロントヘリカルLSD、17インチタイヤを標準採用(RSはブレンボ、ヘリカルLSD、17インチタイヤはオプション)したことにより、制動力が大幅に改善され、従来の「止まらない」「曲がらない」というイメージを払拭し、「トラクションの化け物」の異名を取るほどの走行性能を実現した。本モデルの完成度の高さは、WRCや筑波サーキットでも実証された。WRCでは改造範囲の狭いグループA規定のマシンでありながら改造範囲の広い他メーカーのWRカーを圧倒して、マニュファクチャラーズ、ドライバーズ、GrN優勝の完全制覇を飾り、筑波サーキットで行われるチューニングカーのタイムアタックでは、日産・GT-R|GT-R、ホンダ・NSX|NSX等のランエボより大排気量のスポーツカーの記録を上回ることも多かった。本モデルは発売から年数が経った今でも、歴代ランサーエボリューションの中でも高い人気を誇っている。
ランサーエボリューションVI
1999年1月発売。型式名"GF-CP9A"。通称"エボVI"。ラリー現場の要求もあり、空気抵抗及び冷却性能、またフロントリフトの改善を目的として、ナンバープレート位置のオフセットおよびフォグランプの小径化等による前面開口部形状の見直し、リアスポイラーの2段ウイング化など空力を改善したモデル。しかしWRCではこの2段ウィングがレギュレーション違反(WRカー規定では2段ウイングが禁止)と認定され、下段とトランクの間にあった隙間をカーボンパネルで塞いでいる。前モデルのエボVでは足回りが「硬すぎる」と街乗りには向かない事を指摘された。そこでフロントサスのロールセンター軸をVより30mm低くして足回りを多少ソフトな仕様になるよう変更された。しかし、足回りの仕様を変更した結果、全日本ラリー等の競技ではエボVに勝つことが出来ないという逆転現象が起きてしまった。その為、RSにはエボVの足回りをオプションで選択可能となっている。エンジンの馬力・トルクはエボVと変わらないが、冷却オイル路内蔵のクーリングチャンネル式ピストンの採用や冷却水レイアウトの変更やオイルクーラーの大型化などエンジンの耐久性と信頼性の向上を図っている。また、このモデルからRSに純正でチタン合金製タービンが採用され、タービンブレードの慣性力を50%低減している。
ランサーエボリューションVI トミ・マキネンエディション(Tommi.Makinen Edition)
1999年12月発売。型式名"GF-CP9A"。通称"エボ6.5"又は"エボVI T.M.E"。当時の三菱のWRCワークスドライバー、トミ・マキネンの4年連続ドライバーズ・チャンピオン獲得を記念して、同選手の名前を冠したモデル。高速で争われるターマック(舗装路)ラリーを意識して前部のバンパー形状を見直し、フォグランプ設置部を廃止して空力を改善し、従来より10mmダウンしたサスペンションを採用。また、標準型エボVIの足回りの替わりに、ターマックでの競技と相性が良いエボVの硬い足回りが標準採用された他(注文により標準エボVIの物に変更可能だった)、クイックステアリングギアも装備され、運転しやすい仕様となっている。また標準でチタンアルミ合金タービンになった事とコンプレッサーホイール径の縮小により、トルクの最大回転数がエボV、エボVIよりも低くなった(エボV、エボVI 3000rpm→エボVITME 2750rpm)。マフラーもVIまでの楕円のテールから真円の大口径マフラーへ変更されている。細かい部分ではイリジウムプラグの採用やプラスチック製ではあるがクーリングパネルの標準装備など、基本的にパワーなど動力性能での大きな変更点は無かったが、熟成度は確実に上がっていた。ラリーカー仕様の赤いボディーのカラーリングパッケージをオプションとしたり、内装関係ではシフトノブとステアリングにレッドステッチが施され、メーターも赤い文字盤、TOMMI MAKINENと書かれたレカロシートも赤基調になり標準装備とした。ホイールはいままでのOZから白いENKEIに変わったが、ブレーキダストの量が半端でない故に洗車は大変である。WRCにおいてはフロントバンパーに関して、形状は似ているもののサイドのカナード形状部分が削られている。グラベルでの使用に対してはリップ部分も最初から外されていた為、V、VIに比べると多少迫力に欠ける外観であった。
ランサーエボリューションVII
2001年2月発売。型式名"GH-CT9A"。通称"エボVII"ベースモデルは前年にフルモデルチェンジしたランサーセディアになり、エボVI以前のエアロデザインと比べると幾分か大人しい物となったが、ボディ剛性は格段に向上した。ベースがセディアであるためにボディの大型化や、ACDの搭載によって大きさも重量も増えたため、販売される前は「大型ボディと重さで運動性が悪くなる」「エボの進化はVIまで」などと言う向きもあったが、発売後に証明されたその実力から、そのような声は全く聞かれなくなった。前後輪の差動制限を電子制御するActive Center Differential|ACD(Active Center Differential/アクティブセンターデフ)【電子制御可変多板クラッチ機構】をエボVIIから初めて採用し、道路のコンデションにあわせ、『ターマック(舗装路)』・『グラベル(未舗装路)』・『スノー(雪道)』を、ボタンひとつで切り替えをしてセンターデフをコントロールし、さらに、パーキングブレーキ作動時に作動制限をフリーにする機能を追加した。このためラリーやジムカーナで、旋回が安易となり、「史上最強に曲がるエボ」の評判を得る事となった。ギア比もエボVIと比べ、1速がローギアード化され、5速はハイギアード化された。また、車両本体価格もGSRで299万円と安価になり、バーゲンプライスと言われるほどの値段設定がなされた。なお、このモデルより三菱はWRCでの活動をグループAからCS2A・ランサーセディアをベースとしたWRカーに移行(ネーミングのみエボリューションを継承)するが、実際にはエボとセディアで全長などの違いから、セディアのファミリーだと認められず、WRカー規定のホロモゲ取れなかったという物もある。そのためエボはグループN及び全日本ラリーやスーパー耐久等の国内レース向けのモデルに特化していくことになる。
ランサーエボリューションVII GT-A
2002年1月発売。型式名"GH-CT9A"。通称"エボVII GT-A"。
ランエボ初のオートマチックトランスミッション採用モデルとして追加販売された。「INVECS-II」と呼ばれるスポーツモード(MT)付きオートマチックトランスミッション採用により顧客層の間口を広げたかに思えたが、ランエボの進化の過程とオートマチックトランスミッションは両立しがたいものがあり、その存在は賛否両論であった。エンジンは、オートマチックトランスミッションの特性を考慮し、出力を272psに落としてピークパワーよりも中・低回転域のトルクを重視したセッティングとなる。内装では、ランエボ初の本革シートをオプションで用意。外観では、スポーツ走行でしか使用しないパーツを廃し、街乗り重視の仕様とする為、リアウイングを専用設計の小型のものを標準とし、GSRと同じ大型リアウイング、並びにウイングレス仕様をオプションで選択可能とした。またGT-AからヘッドライトにHIDを採用、以降のランエボはGSRシリーズは標準でHIDを搭載。フロント周りは元々エボVIIのナンバープレート装着位置にATクーラーへの通風口が設けられた為、ナンバープレートを中央に戻した。その他にもエアアウトレット・エアインテークも廃している。
ランサーエボリューションVIII
2003年1月発売。型式名"GH-CT9A"。通称"エボVIII"。本モデルはスバルに在籍していたあるデザイナー「オリヴィエ・ブーレイ (:en:Olivier Boulay|Olivier Boulay) 」がフェイスリフトを担当した。前面デザインの通称「ブーレイ顔」が一部のユーザーには大不評で、エンジン冷却性においても難があった。そういう意味ではランエボらしくない“退化”であった。AYCの内部構造を見直し、制御トルク量を増加させたスーパーAYCを採用(RSは純正で1.5WAY機械式LSD、スーパーAYCはオプション)。リアスポイラーが量産セダン世界初の炭素|カーボン製になった。MTもついに6速が採用され、海外市場への輸出が正式に開始された。スーパーAYCの性能と評価は高く、操縦性でライバルのインプレッサを超えたと言われた。また、年々増加している盗難対策に、本モデルからはイモビライザーが全グレード標準装備となった。
ランサーエボリューションVIII MR
2004年2月発売。型式名"GH-CT9A"。通称"エボVIII MR"。三菱・ギャランGTO|ギャランGTOから続くMitsubishi Racingを意味するMRのネーミングを冠した、エボVIIIの熟成型モデル。しかし、その内容はエボIXを名乗ってもおかしくないほど、エボVIIIから進化を遂げた。ビルシュタイン社製ダンパーを採用。ドア内部のサイドインパクトバーをアルミニウム|アルミ化して軽量化した。それに加え量産車で初めてルーフをアルミ化し、約10kgの軽量化を達成した。アルミホイールはエボVIIIのエンケイ社製の17インチ6本スポークに加え、BBSホイール|BBS社製の17インチ鍛造軽量アルミホイールがメーカーオプションとなった(エボIX、エボワゴンにもメーカーオプション)。外見でのエボVIIIとの違いは、前照灯|ヘッドライトと尾灯|リアコンビランプがブラックアウトされたことと、ウイング翼端板がガンメタリック(アイゼングレー)という点のみである。また、このモデルではタービンがエボVおよびエボVIと同じ大容量のタービンにサイズ変更され(GSRのみ。RSはエボVII、エボVIIIと同じタービン)、カムプロフィールもVIIIに比べ高回転向きに変更されている。CTエボシリーズ(いわゆる第3世代エボ)中で一番軽量なのも見逃せない。
ランサーエボリューションIX
2005年3月発売。型式名"GH-CT9A"。通称"エボIX"。ランエボに搭載されるエンジンとして初の連続可変バルブタイミング機構MIVECを採用、最大トルク(GSR=40.8kgm、RS>=41.5kgm)発生回転数がエボVIII MRの3500rpmから3000rpmに下がり、また今回からターボのコンプレッサーハウジングを変更、コンプレッサーホイールにマグネシウム合金を(GSRではオプションとして)採用し、従来のアルミ二ウム合金よりもレスポンス向上を図った。その結果、低回転域のトルクアップ及びトルクバンド幅の増大と高回転域でのレスポンスが向上した(ただし、エボIXに搭載されているMIVECは、CJ4A・CA4A型三菱・ミラージュ|ミラージュやDE3A型三菱・FTO|FTO等に装着されていた、低回転と高回転用のカムシャフトを切り替え、吸排気バルブの開閉量とタイミングを変えるMIVECとは違い、リフト量の変化は行わず、吸気側のみの連続可変バルブタイミングとなる)。このマグネシウムタービン搭載車は、チューニングする際に注意が必要で、ブーストアップによってコンプレッサーブレードが簡単に割れるという症状が報告されている。GSR用のチタンタービンに交換する事により解消が可能であるが、手痛い出費になるのを覚悟しておきたい。2005年12月以降生産分については対策品がつけられており、部品番号の末尾が0から1に変更されている。本モデルから、GSRとRSの中間グレードとしてGTがラインナップに加えられた。GTはリアデフにRSの機械式1.5WAY、5MT、リア薄板ガラス、マグネシウム合金ターボを標準装備し、その他のボディーカラーの選択、オートエアコン・キーレスエントリー等の快適装備、ビルシュタインサスペンション、ブレンボブレーキ等の足回りなどはGSRと同じである。車両本体価格はGSRより抑えらており、車重もGSRより約20kg軽い。なお、本モデルからは、グレードに関係なくスペアタイヤを載せず、パンク修理キットでの対応に変更され、更なる軽量化が図られている。その他、エボVIII MRから基本コンポーネンツ(スーパーAYC(RS及びGTでは機械式LSDだが、RSはオプションで選択可能)、ACD、ビルシュタイン社製ダンパー採用、ルーフやドア内部のサイドインパクトバーをアルミ化、ルーフのアルミ化等)は変わらないものの、フロントバンパーのブーレイ顔が廃止されスーパー耐久で使用していたフロントバンパーと近いデザインのものとなった。リアバンパーは中央にディフューザーを装備し空力を向上させ、リアの車高を5mm落し接地性向上を図った(これはGSRのみで、GT及びRSの車高変更はなされていない)。
ランサーエボリューションワゴン
2005年9月発売。型式名"GH-CT9W"。通称"エボワゴン"。ランエボ初のステーションワゴン|ワゴン形状として登場、エボIXをベースとしランサーワゴンのボディを載せたモデルとなっている。6速MT搭載のGTと5速AT搭載のGT-Aをラインナップした。GTはエボIXのエンジンと同じMIVECを搭載し、280ps/6500rpm・40.0kgm/3000rpmの出力を発揮する。GT-AはエボVIIGT-Aと同じエンジンを搭載し、272ps/6500rpm・35.0kgm/3000rpmと、GTに比べ抑え目の出力を発揮する。しかし、普通のランサーワゴンと違い、リアフェンダーがブリスターフェンダーになっていたりと、セダンに負けないスポーティさが現れている。セダンボディと違いボディ剛性が弱いワゴンだが、その対策としてリアの開口部にはスポット溶接を重点的に行う等、ボディが280psのハイパワーに負けないように設計されている(その為、特にリアの車重が増加する事となったが、結果的に前後の重量配分が改善され、リアのトラクションの向上にもなったという。評論家の中にはベースであるエボIXよりも操縦性については好ましいという意見もある)。また、スーパー耐久に参戦した際にはボディ形状からストレートでの最高速がセダンよりも伸び、前述の通り前後重量配分が50:50に近い事からコーナリングも良いと言う現象が起こった。ただし、最高速が高くとも結局は車両総重量の関係でブレーキングはセダンよりも手前になってしまい、コーナリング中の速度が重量の関係で上がらない事がネックになる。基本コンポーネンツはエボIXやエボVIII MRを踏襲しているが、ワゴンによる重量増を考慮してか(今までAYCを標準装備していたGSRというグレードが存在しない事が理由の可能性もあるが)、リアデファレンシャルをAYCではなく、1.5WAY機械式LSDをGT・GT-A共採用している。その他、ワゴンとしての使い勝手を考慮し、リアシートを前方に倒すと2〜3名乗車にアレンジでき、広大でフラット化されたラゲッジスペースを確保できること、又、その他ラゲッジスペースに12Vのアクセサリーソケットを装備する等、走り以外の装備も充実されたモデルとなっている。
ランサーエボリューションIX MR・ランサーエボリューションワゴン MR
2006年8月29日発売。ランサーエボリューションIX MRの型式名は"GH-CT9A"。通称"エボIX MR"。ランサーエボリューションワゴン MRの型式名は"GH-CT9W"。通称"エボワゴン MR"。Mitsubishi Racingを意味するMRのネーミングを冠したエボIX及びエボワゴンの熟成型であり、同時にランエボとしては、4G63ターボエンジンを搭載する最後のモデルになっている。セダンがGSRとRS、ワゴンがGTとGT-Aという、それぞれ2グレードずつ、合計4グレードが発売される。エボIX、ワゴンからの大きな変化はほとんど無いが、フロントエアダム下部の形状を変更、揚力の低下と気流の制御を図っている。GSRでは標準、RSではセットオプションで、アイバッハ製コイルスプリングが採用され、フロントを10mm、リアは5mmエボIXと比べて車高を低くする事により、低重心化を行っている。最大出力とトルク、また発生回転数などはエボIXからの変化が無いが、MIVECターボの最適化・ファインチューニングが行われ、レスポンスを向上させている。ACD・スーパーAYCのセッティングも変更、更に旋回力を向上させている。発表前、「4グレード総計で1500台限定の希少性」というような謳い文句で予約を取っていたが、蓋を開ければ今回もまた、人気のため追加増産のパターンである(RSは予約分だけで生産割当台数をオーバーしていた)。増産分のバックオーダーを含めると総生産台数としては、2500台程度と噂される。ターボチャージャーはコンプレッサーホイール入口径が縮小されレスポンス重視に、標準がチタンアルミ合金製タービンホイールとアルミ合金製コンプレッサーホイールに変更された(GSR/RS)。標準は新たに型を起こし、小型化されている。マグネシウムターボについては、標準と同様コンプレッサーホイール入口径が縮小されているが、エボIXと同様の寸法で、コンプレッサホイールの肉厚をIXの対策品より更に増している。メーカーオプションのマグネシウム合金ターボチャージャーはエボIXの初期型で不良が多発したことに起因し、エボIX MRでは敬遠され予約分でも標準のアルミ合金が欠品した。そのためメーカーオプション選択なら即納、標準装備なら3ヶ月待ちという奇妙な事態となった。なお、エボIX MRのマグネシウム合金はエボIXのそれとは別物である。
ランサーエボリューションMiEV
三菱自動車がエボIXをベースに、各々のタイヤに独立したモーターを搭載する電気自動車。MiEVとは''Mitsubishi In-wheel Motor Electric Vehicle''のこと(詳細はMiEVを参照)。四輪全てにモーターを搭載する四輪駆動車で、エンジンやトランスミッションが載っていたボンネットの中は空になっている。電池にはジーエス・ユアサコーポレーションのリチウムイオン二次電池を使用し、モーターは東洋電機製造と三菱自動車の共同開発したもの。このモーターはアウターローター方式を採用しており、通常のモーターとは違ってドーナツ型をしている。電池の発生する直流をインバーターで交流にして電源にする。内装にいたっては、一般的なオートマチックトランスミッション車とほぼ変わりはない。シフトレバーにしてもエボVII GT-Aと同様のものを使用している。また、リアウイングは、ランサーWRC05仕様と同型のものを採用。2005年に三菱自動車が発表して以来、ナンバープレートを取得して公道での走行を含め、実用化に向けて実験中であるが、インホイールモーターの軽量化が難しく、開発は難航している。性能
(参考:
http://www.carview.co.jp/tms/2005/just/mitsubishi_lanevo_miev/
)
ランサーエボリューションX
2007年4月26日発表、同年10月1日発売されたモデル。型式名“CBA-CZ4A”、通称“エボX”。価格は2,997,750円から3,750,600円。2005年東京モーターショーでこれの原型となるコンセプトカー『Concept-X』を発表。その後2007年デトロイトモーターショーでConcept-Xをより製品版に近くした新型ランサーエボリューションおよび次期ランサーのプロトタイプとなるコンセプトカー『Prototype-X』を展示していた。エボXはそれを市販化したものである。7代目ランサーの国内向け標準モデルが「三菱・ギャランフォルティス|ギャランフォルティス」の名称で発売されたため(6代目ランサーが1.5Lモデルに限り併売中)、国内的に言えばエボXはギャランフォルティスベースということになるが、あくまで国内向け標準モデルが名称を変更しただけであり、海外向け標準モデルは「ランサー」、そして、スポーツモデルは「ランサーエボリューション」を名乗る。ギャランフォルティスとシャーシは共有しているものの、エボXの方が前輪を15mm前に出した分ホイールベースが長くなっているほか、ボディは前後オーバーハングを切り詰めて全長を75mm短くして旋回能力を高めている。また全高も10mm低くし、逆にトレッドと全幅を長くして走行安定性を高めている。ボディフレームには最高で980MPa級の高張力鋼を使用し、ねじり剛性や曲げ剛性を高めても重量増を抑えている。トランスミッションにはトルクコンバーターを使わない新開発の6速オートマチックトランスミッション「Twin Clutch SST」とオーソドックスな5速マニュアルトランスミッションが搭載される。エンジンはこれまでの三菱・4G63エンジン|4G63ではなく、新開発のオールアルミブロックエンジンの4B11を搭載している。4B11は三菱・4G63エンジン|4G63より軽量化されており、トルクはMIVECと組み合わせにより422Nm(43.0kgm)に増強、レスポンスが強化されている。なお、自動車馬力規制が解除された後もエボXは206kW(280馬力)にとどまったが、その理由としてエボといえど市販車である以上「扱いやすい高性能」を目指し、無駄な出力競争を避けるためと三菱は説明しているモーターファン別冊・ランサーエボリューションXのすべて p44 三栄書房 ISBN 978-4-7796-0308-2。エンジンについての詳細は''三菱・4B1型エンジン''を参照。4WDシステムは新開発の車両運動統合制御システム「S-AWC」が搭載される。ジェット戦闘機をモチーフにデザインされた大きく開いたフロントグリルが特徴的である。モデルは街乗りに主眼を置いたGSRと、競技ベース車となるRSの2モデル。GSRはSST搭載6ATと5MT、RSは5MTのみがラインナップされる。競技ベース車のRSは、GSRには標準装備されている助手席エアバッグやフルオートエアコンと言ったものが搭載されず、ヘッドライトもGSRのディスチャージヘッドランプに対し、安価なハロゲンランプになっているなどして価格と重量を抑えている。また、これまでは装備されていたリアスポイラーなどもオプション化されている。
画像:Img0652.jpg|Concept-X
Image:Auto Show 058.jpg|Prototype-X
ラリー活動
三菱はWRC(世界ラリー選手権)にミドルクラスセダンの三菱・ギャラン|ギャランVR-4で参戦していたが、モデルチェンジを迎えて7代目となったギャランのボディが大型化してしまった。またVR-4に搭載されるエンジンがV6ツインターボで、国際自動車連盟|FISAのレギュレーションによるリストリクター径の制限が直4シングルターボに比べて厳しい(?38に対し?26.9)こともあり、より小型軽量なベース車を求め、コンパクトセダンの三菱・ランサー|ランサーに6代目ギャランVR-4のコンポーネントを押し込んで作り上げたのがランエボである、とされてきた。しかし、事実は、ギャランのリヤサスペンションの機構が複雑なため整備性の面でラリーに向かなかったのが最大の理由で、「より小型軽量なベース車を求め」というのは後から付けた理屈であると三菱のラリーカー開発者の稲垣秋介氏が語っている。WRC PLUS '06 vol.6 ラリージャパン速報号、72ページ参照。1993年のモンテカルロラリーからWRCに参戦した「エボI」は、当初苦戦を強いられたものの、毎年のように改良を重ねたエボリューションモデルを投入して進化を重ねた結果、トップレベルの競争力を発揮していく。そして、1995年のスウェディッシュラリーにてケネス・エリクソンがドライブする「エボII」でランエボシリーズ初のWRC総合優勝を飾る。1996年、三菱独自の電子制御アクティブディファレンシャルシステムの熟成により、急速に戦闘力が高まりつつあった「エボIII」にてトミ・マキネンが5度の優勝を飾り、年間ドライバーズチャンピオンを獲得し快進撃が始まる。その後フルモデルチェンジを行いシーケンシャルシフトなどを導入した「エボIV」、WRカーに対抗すべくトレッド幅を拡大し戦闘力を高めた「エボV」、「エボV」を更に熟成した「エボVI」を駆ったトミ・マキネンにより1996年-1999年にWRCドライバーズタイトルを4連覇、1998年にはトミ・マキネンとリチャード・バーンズのコンビで悲願のWRCマニュファクチャラーズタイトルを獲得した(1998年はグループNもランエボが優勝を納めているのでWRC完全制覇を成し遂げた)。しかし、WRCは1997年にグループAより改造範囲の広いワールドラリーカー(WRカー)規定が導入され、各社がWRカー規定に移行する中、三菱は「市販車をベースにWRCに参戦する」という当初からの目的もあり、グループA規定にこだわりを見せていたが、改造範囲がより幅広いWRカーが競争力を獲得すると次第にグループAの枠内では抗しきれなくなっていってしまう。
2000年はマニュファクチャラーズ4位、ドライバーズ5位に終わる。2001年、シーズン途中よりWRカーへ移行する為、国際自動車連盟|FIAの措置により半WRカーとなった「エボVI」(通称エボ6.5)が開幕戦のモンテカルロラリーで優勝。そして、シーズン後半に三菱初のWRカー「ランサーエボリューションWRC」へと移行した。サンレモラリーから「ランサーエボリューションWRC」が投入されるが、その年のマニュファクチャラーズ、ドライバーズランキングは3位で2001年シーズンを終える。この三菱のWRカー、「ランサーエボリューションWRC」はランサーセディア(現:ランサー)をベースに改造を施したもので、見た目はエボVIIに似ているが全く関係がない。2002年シーズン、トミ・マキネンが三菱を離籍し、新しくフランソワ・デルクールとアリスター・マクレーを新たなドライバーとして迎え「ランサーエボリューションWRC2」を投入するが熟成された他メーカーのWRカーに歯が立たず、三菱初のWRカーは1度も表彰台に立つことも無く2003年にニューマシン開発の為に一旦活動を休止する。
そして、2004年に「ランサーWRC04」でWRCへの参加を再開する。この年から三菱に移籍したジル・パニッツィが初戦で5位入賞に入り、所々でSSトップタイムを刻むなど速さをみせたが、ラリードイチュランドで2004年度の活動を休止する。2005年には「ランサーWRC05」にマシンをスイッチし、ジル・パニッツィがモンテカルロラリーで3位表彰台、今シーズンから新たに移籍したハリ・ロバンペラが最終戦ラリーオーストラリアで2位表彰台に立つなど復活の兆しを見せた。しかし、2005年12月、三菱は2006年のWRCワークス活動休止を発表。理由は、リコール隠し等により業績が悪化した三菱自動車工業の経営を立て直すべく、自社の再生計画を優先的に行う為となっている。WRC復帰時期は、再生計画が終了する2008年以降を目処に復帰する予定である。一時次期ランサーのボディが大型化されるため三菱・コルト|コルトベースの車両通称コルトエボリューションが登場するという情報もあった。結局この案は取りやめとなり、代わりに三菱・コルトRALLIART Version-R|コルトRALLIART Version-Rが登場した。ただし、ワークス活動を休止した2006年シーズンにもプライベーターが「ランサーWRC05」をレンタルして出場し、ポイントを獲得するなどの活躍を見せている他、グループNマシンで競われるプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)でもエボIXを駆る奴田原文雄選手がラリー・モンテカルロで日本人初優勝を成し遂げ、同年のラリージャパンではエントリー数の約3割がランエボで占めており、ラリーでの人気が衰えていないことを証明している。
国内レース活動
スーパー耐久では、RSをベースにエンジンノーマルながら純正タービンに予選ではMAXブースト2.3k掛け、決勝では耐久性を考え1.7k掛けで走行している(ちなみに1.8KPaまでは常用可能というのが大半のチューナーの意見)。今まで、AYCなどのデバイスは耐久性などがレースでの使用に疑問視されていたが、スーパーAYCになってからはこれはドライバーの負担軽減なども含め雨の日のトラクション性能やアンダーステア対策には非常に有効なことからACD+スーパーAYC+スポーツABSを付け走行している。もちろん、ACDとAYCの油温上昇も避けられないので冷却用のオイルクーラーが必要になる。なお、2006年のスーパー耐久シリーズ(通称:S耐)でも第3戦にあたる十勝24時間レースでは、エボワゴンがスーパー耐久シリーズでは初のステーションワゴンとして参戦し、デビュー戦でクラス5位という実力を見せた。また同レースでは、黒いラリーアート仕様のエボワゴンがセーフティカー|ペースカー (マーシャルカー)に用いらている。日本自動車連盟|JAF主催の全日本ジムカーナ選手権では4WDターボクラスであるN4・SA3の両クラスでは約8-9割ランサー勢が占め、同じく全日本ダートトライアル選手権においても4WDターボクラスであるN3・SA2両クラスの約8-9割がランサー勢で占めており、競技車両としての人気が高いことを証明している。また、2007年より全日本プロドリフト選手権|D1GPに熊久保信重選手が後輪駆動#.E3.83.95.E3.83.AD.E3.83.B3.E3.83.88.E3.82.A8.E3.83.B3.E3.82.B8.E3.83.B3.E3.83.BB.E3.83.AA.E3.82.A2.E3.83.89.E3.83.A9.E3.82.A4.E3.83.96.E6.96.B9.E5.BC.8F|FR化したエボIXで出場を開始した。
インプレッサの存在
ランエボを語る上で欠かせないのが、ライバルとされるスバル・インプレッサWRX STIの存在である。スバル・レガシィ|レガシィのコンポーネントを受け継いで誕生したインプレッサWRX STIは、三菱・ギャラン|ギャランを継承したランエボと類似した成り立ちを持ち、また登場時期やボディサイズもほぼ同じであったこともあり、両者は宿命のライバルと目されるようになった。毎年のように行われた改良は、ラリーベース車両としての性能向上はもちろんではあるが、眼前のライバルを凌駕するという明確な目標を持っていた。結果として両者は目覚ましいペースで進化を続け、既に他を寄せ付けないスペックに到達しているが、今なおその進化を止めておらず、両メーカーとも僅差の勝負を現在も続けている。
日本国外での反響
ランエボは、WRCでの知名度もあり海外でも高い人気を持つ。エボVIIIの海外向けモデルは300ps(通常モデル)と400ps(大容量ターボモデル)の2種類がラインナップされ、400psモデルの価格は通常モデルの2倍以上に設定されている。400psモデルはターボラグが大きく低回転トルクが痩せている為、停止からの発進が難しく街乗りに向かないとされる。特に右ハンドルの国であるイギリス・オーストラリア・ニュージーランド・マレーシア・シンガポール・香港などには、日本で使用されてきた中古のランエボが並行輸出されるケースも少なくない。これは、日本国内より国外の方が圧倒的に高値で取り引きされるためで、特に関税が高いシンガポールなどでは日本での新車価格が1台約350万円のところ、1台約1000万円で取引されるとも言われるほど。また、WRCでの常連であるシトロエン、プジョーも、自社の市販車に四輪駆動車を持たない関係から、ラリーステージの下見(レッキ)に行く際の車としてランエボを使用している。
チューニング界での動き
インプレッサWRX STIや日産・スカイライン|スカイラインGT-Rのように既にメーカーチューンドされた車なので、当然チューニング界でも人気である。軽量+コンパクト+ハイパワー+4WDという基本コンポネートの高さが活き、テクニカルコースを中心にスーパーラップで大活躍している。特に筑波サーキットではHKS、サイバーエボ、JUNオート|JUN AutoMechanicの各チューニングマシンが歴代レコード記録を樹立している。またハイパワー4WDなので、ドラッグレースにもよく使われるが、フロント左右のドライブシャフトの長さが異なるのが原因で、スタート直後にトルクステアが発生する。ウィークポイントとしては、夏場での走行及び競技等で激しい走行をした場合、油温・水温が激しく上昇する為、ラジエーター等を早めに社外品に変えた方が望ましい。ただし、オイルクーラーは初代エボI-IIIで9段から始まり、進化する毎に容量UPが図られ、エボVIIIMRとIXでは13段になっており社外品並の容量を持つまでになった。が、チューニングを進めるとそれでも足りなくなるため、過信は禁物である。
脚注
関連項目
* トミ・マキネン外部リンク
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